研究内容の紹介 / Research Activities (2016年4月現在)
衝撃波と乱流の干渉問題


超音速旅客機(Supersonic transport:SST)による飛行に関する大きな問題の一つは,機体先端と後端から円錐状に発生する衝撃波が地表で大きな音となって観測されるソニックブームである.機体から発生した衝撃波が大気中の乱流と干渉することで圧力波形に変化が生じることが知られている.
本研究グループでは,乱流中を伝播する衝撃波に関する大型風洞実験やスーパーコンピュータを用いた大規模数値計算を行い,乱流と衝撃波の干渉の干渉メカニズムの解明を目指した研究を行っている.
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翼周り流れのCFD解析

航空機の設計において,翼周りの流れを解析しその特性を明らかにすることが重要である.遷音速飛行の場合,迎角によっては翼上面に発生した衝撃波が振動する現象(バフェット現象)がみられ,機体の振動の原因となる.本研究では,二次元および三次元翼に対してこの現象をレイノルズ平均モデル(RANS)やラージエディシミュレーション(LES)を用いて数値解析し,その現象解明を目指すとともにバフェット現象を精度よく予測できる乱流モデルの開発を試みる.(JAXAとの共同研究)
圧縮性噴流の大規模直接数値計算

流体がノズルから超音速あるいは亜音速で噴き出す圧縮性噴流では,噴流の発達ととも圧力波(音波など)が放射され周囲流れに強い圧力変動が生じる.本研究では圧縮性噴流の直接数値計算を行い,圧縮性噴流中の乱流の生成・空間発展機構の解明や乱流騒音の制御手法の開発を目指した研究を行っている.
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乱流境界層に関する風洞実験および数値計算

乱流境界層は翼面上や自動車表面上等の輸送機器周りの流れや大気環境中の流れに見られる.本研究では高速移動物体表面に発達する乱流境界層の数値解析や亜音速域における乱流境界層の風洞実験により、乱流境界層の構造を明らかにし,壁面摩擦抵抗や境界層内の熱・物質拡散の制御を目指している.
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乱流中の混合・反応過程とそのモデリング
乱流による化学物質の混合・拡散は工業装置や環境中など様々な科学分野に関連している.工業機器の設計や汚染物質の拡散予測などにおいて,こうした現象の数値予測手法が重要視されている.本研究では,高速流れにおける化学反応場の分子混合過程に対するモデルを用いたラグランジュ的数値計算手法の研究を行っている.
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密度成層下の乱流空間発展機構とスカラ輸送


密度成層乱流は大気境界層や海中に発達する混合層など様々な環境中に存在する.本研究では,安定密度成層下における局所乱流塊の生成および空間発展機構の解明と予測手法の確立を目指した研究を行っている.
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格子乱流の発達と減衰過程

乱流の生成(空間発展)と減衰(散逸)機構を明らかにすることは,乱流研究の根本的な課題である.本研究では,風洞実験やスーパコンピュータを用いた数値解析により,乱流格子によって生成される乱流(格子乱流)の発達と減衰過程を明らかにすることを目指している.また,格子乱流中のスカラー輸送についても研究を行っている.
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乱流の急激変形理論解析

乱流が急激な変形(Rapid Distortion)を受けるとき,非線形項の影響を無視することができる.RDTはそのような仮定の下で線形化された支配方程式を解析的あるいは数値的に解く手法である.本研究では,衝撃波・乱流干渉,乱流と固体壁や自由表面との干渉,密度成層乱流にRDTを適用し解析を行っている.
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高速気流班


遷音速〜極超音速の各種風洞実験・数値シミュレーションにより高速気流の物理を探求し,高速飛翔システムの技術革新に貢献することが目標です.

現在取り組んでいるテーマ:
(1) 宇宙往還機における極超音速熱流体力学
(2) 超音速パラシュートなど柔軟減速装置における流体-柔軟構造相互作用(FFSI)
(3) レーザー推進など先進ローンチ・システム
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飛行力学班


飛行実験・風洞実験・数値シミュレーションにより,航空機(固定翼・ヘリコプタ)の飛行力学における非定常空気力学と空力・推進複合問題に取り組み,新しい飛行システムを模索しています.

現在取り組んでいるテーマ:
(1) 非定常・非線形空力
(2) 分散電気推進
(3) 航空機の誘導抵抗低減技術(ウイングレット・円環翼)
音響工学班
高速移動体における音響の問題に取り組んでいます.音響-構造連成や流体-音響連成などの複数の物理が連成して生ずる複雑な現象や新たな機能に着目して実験・数値シミュレーションによる研究を進めています.

現在取り組んでいるテーマ:
(1) 音響メタマテリアル
(2) 高速移動体(航空機・列車・自動車)の空力音響